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新材料開発のためのデータシステム試論(12)
—設計研究1:MGE—
Preliminary Study on Data System for New Materials Development (13) –Design Study 1 : MGE-
By Shuichi Iwata, ……….

 



*材料ゲノム:MG
ある材料の特徴、特性、機能、価値その他の実存の全てを記述するために必要な情報の総体を材料ゲノムと定義することにする。

*材料ゲノムエンジニアリング:MGE
材料自体のエンジニアリング、材料ゲノム≒材料情報についてのエンジニアリグ、材料情報を基盤としたエンジニアリングを含む包括的な学術とする。エンジニアリングとは人間にとっての価値を創出するための知的営為の総体である。
材料の認知と記述について考えてみる。材料は目的に関係付けられた物質である。物質は複数の原子群の集合体として定義される。一般の工業材料では構成原子の数が極めて多数であるため、全ての原子位置を定義することは現実的に不可能であるために、物質を特定するためには近似的な表現となる。
最初に全ての情報に関して完璧な記述が実施されたという理想的な状態を考えてみよう。物質に関しては、着目する時間についての全ての構成原子に関する原子配置が与えられた状態である。平均値の幾何学的な表現は電子構造、結晶構造と欠陥構造として抽象化され、状態量としては自由エネルギー、内部エネルギー、エントロピーなどによって定義される。
別の表現をすれば、物質中の原子位置、電子状態については、特定の方法論によって不確実性のある観測点の集合の要素としてデータ化されるが、そうしたデータを特定の必然的な体系的根拠によって分類することで、物質の世界を言語化することになる。これからの挑戦にとって大事なことは、実験結果が得られていない未経験の未知領域を探索するための手法の合理性、普遍性の確立、確証である。
手掛かりとしては経験的に導出されたさまざまな分類学(Taxonomy)的成果がある。多種多様な物質に関する経験を積み重ねることで段階的に確立してきた分類学が精微な体系として社会的に共有されるようになっている。
マテリアルゲノムというアプローチでは、生物分野の分類学がゲノム情報によって書き換えられた先例にならって、物質の基盤となる構造要素、元素の情報だけから伝統的な分類学の再現と新たな分類学の確立という課題が設定できる。。。。。。。。


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