2-1 安全確保体制
原子力安全委員会のダブルチェックは形骸化しており、1次審査はやめて2次審査を徹底的に実施するなど、規制を一元化するべきである。その際、米国のNRCのような強力な組織とする必要がある。
安全確保体制においてダブルチェックは効率的でない。また、一元的に規制官庁は推進から独立しているべき。今のまま、原子力安全保安院を生かしつつ原子力委員会をふくらませるのは本意でなく、両者を一つにし、推進から独立し、責任を持たせるべき。次善の策として、安全委員会は監査機能に特化させることは妥協としてある。
そもそも原子力安全委員会がなぜあるかというと、あった方が安全だという期待があるからであり、現在の委員会はその期待に応えていない。
原子力安全委員会については個別の事業についてのみ規制するのではなく、安全についてより包括的に考えるようにすることが必要である。組織としては内閣府に移ることになるが、安全委員会については独立させた方が良いと考えられる。
二次系までの細やかなチェックを行き届かせるために、原子力安全委員会の拡充が必要である。
原子力安全委員会によるJCOのチェックは運転状況ではなく、施設保安措置が中心であった。動いている時のチェックは非常に少なかった。また、JCOのような施設に対する安全審査指針が作られていなかった。末端まで面倒を見る必要があった。
安全規制行政については、規制の決定過程における透明性の確保と情報交流、効果的な規制の推進の方法と体制が必要である。
原子力安全委員会がより機能するように、安全委員会の名前を、例えば、安全監視委員会などにすればよい。

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