7-3 円卓会議のあり方
基本方針に「徹底した議論を行うこと」が挙げられているが、年度内で全5回の開催では決定的に時間が足りない。常設化の検討も含めて、来年度以降も継続して開催していくべきである。
原子力委員会には、円卓会議における検討内容をぜひ政策に反映させてほしい。
今回のような議論はそれ自体、数年前まではできなかったことを考えれば意義がある。
結果として井戸端会議になっても、議論は大いにやるべきだと思う。昔、円卓会議に出た時は、閉鎖的で推進派の色が強い印象を受けた。また、原子力の存在は常識かもしれないが、批判的立場の人に対する敵対関係は異常だと感じた。専門知識がなければ井戸端会議にならざるを得ない。
多くの費用と時間をかけている原子力政策円卓会議を井戸端会議にするのは反対である。円卓会議では、利害代表と専門家が一緒の場にいるので、不満がでるのはないか。
エネルギー問題の中で原子力を特別に扱うべきかは議論があるが、防災、核拡散、放射性廃棄物の処理については特別に扱うことが必要。円卓会議が、これらについての議論の枠組みを提供することも有効なのではないだろうか。
国際世論の動向を正確に把握し、それを政策に反映させるということが日本は不十分であった。例えば国際原子力政策円卓会議のような場を設置することが有効である。
日本のエネルギー政策がどのような形で決定されているのかというのは、常に批判されている点なので、そのあり方について円卓会議から提言が出るよう希望する。また、その提言では、原子力政策への国民の参加、省エネ、将来の日本の社会像などにも言及されるよう期待している。
円卓会議は原子力委員会から独立した立場をとっており、原子力研究開発長期計画の審議等、原子力委員会の活動に逐一ものを言うことは考えていない。本年度の円卓会議は来年早々にも提言をまとめる予定である。その段階では原子力研究開発長期計画は議論の最中であり、円卓会議からの提言については尊重されることを期待している。円卓会議には原子力委員をはじめ関係者も出席傍聴しており、何らかの形で原子力委員会側に伝えられると考える。
政府、原子力委員会、総合エネルギー調査会、国民等の関係を具体的に絵を描いて議論したほうがよい。絵を描くために、総合的に評価するための懇談会を設置するべきである。
原子力研究開発長期計画については、予備的検討という形で骨子が作成されている。円卓会議においては、原子力委員会へ原子力政策の方向性について積極的な提言を行うことを目指しているのだから、これまでの円卓会議で出された意見を原子力長期計画へ反映させるよう働きかけるべきである。
円卓会議への出席者として、「専門家」とともに「素人」を含めるべきかどうかという議論がある。「素人」を含めるならば、「素人」に理解できる議事運営をする必要があり、女性参加者も増やすべきである。また、「専門家」の中には原子力推進派に偏らないように留意する必要がある。
原子力政策円卓会議の場ではなく、別の場を設けて、そこに専門家を集めて、エネルギーの評価軸について議論すれば良いのではないか。
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