新材料開発のためのデータシステム試論(16)
—インターフェイス論—
Preliminary Study on Data System for New Materials Development (16) –Thoughts and Design Strategy on Interface-
By Shuichi Iwata, ……….
(人間、機械、物質・材料、データ・情報・知識)相互間のコミュニケーションの分析と実装等。
ダイヤモンドを「地球からの手紙」(フランク)、雪の結晶を「空からの手紙」(中谷)とするモノを楽しむための詩的な表現がある。幾何学的な、あるいは感覚、視覚、聴覚、触覚を中心にした幾何学的なイメージが経験の断片を継ぎ合わせるためには必要であることを、つまり直感が大事なことを見事に表現する。そもそも物質はエネルギーから変換され、生命を創出し、情報・知識を創出し、人工物を創出し、現代社会を創出した。情報・知識を活用してデータは生産され、データを活用して新たな情報知識が生産された。
現代社会は自然と人工物と人間によって構成されるが、自然から物質が抽出され、人工物を構成する要素として材料が位置付けられ、人工物が製造され、自然の中に人工物が存在する環境を形成した。この価値を付加するプロセスはデータによって関連付けられる。
同様に、自然と生命と情報と環境とを関係付けるのもデータである。生命の種のひとつである人間は、この自然からサイバー空間に至る広大な空間でさまざまな活動を展開してきた。そしてエネルギーはその活動の源であった。宇宙からの太陽光と地中からの崩壊熱は、生命の誕生からその後の活動まで大きな役割を果たしてきた。
活動の一部は、データやテキストによって記述され、新たなデータやテキストの生産に活用されてきた。粘土板、ヒエログリフ、石碑、口伝といった記録・伝達のメディアは大量生産・大量消費に適した活版印刷と紙によって革命的な進化をし、20世紀後半からのデジタル技術の発展によって爆発的なデータ・情報・知識の生産を継続するようになっている。
大量のデータ・情報・知識を処理する、あるいは活用するためには、それらの活用技術、そのための基礎科学の発展が必要で、選択・汎化・分類・構造化・抽象化等々の知的作業のためのさまざまなツール、プラットフォーム、言語、インターフェイスが開発されてきた。
ツールはデータ・情報・知識の意味(セマンテックス)を扱うための手法と、文脈(コンテクスト)を扱うための手法とに大別される。。。。。。。。。。