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新材料開発のためのデータシステム試論(17)
—組織論—
Preliminary Study on Data System for New Materials Development (17) –Thoughts and Strategy on Organization-
By Shuichi Iwata, ……….
1970年代には世界の材料データベースのディレクトリーを作成することがCODATA (Committee on Data for Science and Technology)のようなデータ活動について議論をしている国際組織によって実施されていた。特定の材料、特定の製造プロセス、特定の特性について限定的に構築することが可能なデータシステムの場合には、いわゆるWater Fall型のシステム開発が可能である。スペクトル、NMR、IR、中性子吸収断面積、状態図、結晶構造といったデータベースや、標準化された工学特性のデータや工業規格等々のデータベースがある。知識ベースとしてそれぞれのデジタル化対象についてのモデルが確定していて、それ以上の情報の編集を必要としない場合である。関係データベースで開発された定型的な手順をそのまま活用することが可能である。
21世紀の今は、一人一人が自分の好みに合った表現で、データを整理し、クラウド上で活用する時代である。多様なデータ表現が混在する時代における時代の材料データシステムのエコロジーについての洞察が必要である。
データを巡る国際的状況は新しい時代を迎えている。競争と協調、共有と活用、集中と分散、標準化と多様化がダイナミックかつ複雑に絡み合って、量的にも大きく拡大し、質的にも極めて多様化している。
本試論で以下に述べる組織論は、データ活動のダイナミックな現状を素抽し俯瞰することで、データ活動についての新しい方向性、構想を検討するもので、既に完了した仕事の成果や十分に展開された思考体系の事後的な総括でもない。
データの時代における多様化したデータ活動の組織論は本質的に複雑である。普遍性の高い関係代数によって実装されたツールによる多数の類型化された表の管理の手法は、個人レベルでの利便性は高いが、集団で協働作業をする場合には、データの活用方法についての工夫が必要である。つまりデータに関する組織的行動とでデータ市場に関しては少なくとも以下の課題についての系統的な分析が必要である。
(1) 少なくとも持続可能、可能ならば成長する材料データ市場を形成するためには、組織的な活動が必要である。
(2) 組織的な活動をするためには、個人が自由意志で創造的な相互作用をしながら組織全体としては最適な成果を生むためには、それを可能とする組織体を形成する戦略が必要である。
(3) 多数の構成員からなる組織には、情報の流れの不完全性、非対象性、指令構造の多様性と分化がある。したがって、物質・材料の多様で複雑な情報の全ての処理を意思決定できる一人の専門家が全体を統一的に管理することができる組織と考えることはできない
(4) 組織は、仕事をそのメンバー間に分割する。各メンバーに達成すべき特定のタスクを与えることによって、組織はメンバーの注意をそのタスクに向けさせ、それのみに限定させる。
(5) 組織は、標準的な手続きを確立する。ある仕事は特定の方法でなされなければならないと、きっぱりと決めることによって、その仕事を実際に遂行する個人が、その仕事をどうやって処理すべきか毎回決める必要がなくなる。
(6) 組織は、権限と影響のシステムを確立することによって、組織の階層を通じて、決定を下に(そして横に、あるいは上にさえも)伝達する。非公式的な影響のシステムの発達も、あらゆる実際の組織において劣らず重要である。
(7) 組織には、全ての方向に向かって流れるコミュニケーション経路がある。この経路に沿って、意思決定のための情報が流れる。公式的なものと非公式的なものの両方がある。(略)非公式的な経路は、非公式的な社会的組織と密接に関係している。
(8) 組織は、そのメンバーを訓練し教化する。これは影響の「内面化」と呼ぶことができるだろう。なぜなら、それは、組織のメンバーの神経系統に、その組織が用いたい決定の基準を注入するものだからである。組織のメンバーは、知識、技能、および一体化あるいは忠誠心を獲得し、それによって、組織が彼に決定してもらいたいと欲しているように彼自身で意思決定することができるようになる。。。。。。。。。。
 
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