Museums linked realities
科学技術間、国立科学博物館、日本未来館、大阪科学技術館等々の博物館ネットワークを活用。
l科学技術館での展示
Ø科学技術館を拠点としてエネルギーの安定供給のための長期的なエネルギービジョンを考えるためのコンテンツを準備し、グローバルな文脈で大きく変化する将来シナリオに柔軟に対応可能な知性を涵養する。特に、福島第一原子力発電所の事故の結果、硬直化してしまった核エネルギーに関する見方を是正し、世界、ひいては我が国にとって適正な議論を深めるための場を準備する。
²東京都区内には市民向けの原子力関係の常設展示を実施している公的な施設がない。
²国立科学博物館で原子力に関するミニ展示を3週間実施したが、それでも内部には大きな抵抗があった。3.11以降は国立科学博物館での原子力関係の展示は殆ど不可能な状況である。日本には展示物(モノ)を通して核エネルギーのことを理解する公共の場がない。
²企業の展示には興味深いものがあるが、素晴らしいものであっても企業体としての目的と歴史に制約される。電力が運営する電力館も広報、宣伝、合意形成に重点があり、核エネルギーに関する科学技術という視点では不十分である。
²核エネルギーの利用に関しては、科学、技術、経済、社会、政治、文化に関する歴史の理解が必要である。この核エネルギーのホリスティックな特性の本質を市民それぞれが理解するための“場”の準備が極めて大切である。
²市民が科学技術についての理解を獲得するための出発点は、科学する心、モノを創る楽しさへの共感から始まる。
²科学技術の歴史は、科学する心とモノを創る楽しさに加えて、失敗をした時の悔しさ、理解出来ない時の面白さともどかしさ、そうした困難を克服する時の苦しさ、克服した時の達成感であふれている。科学技術館という“場”では事実のコレクションを通して歴史と現在を伝えることが大切である。そして来館者が展示を通して、それぞれの史観を豊かにし、将来への夢を抱き、未来へのビジョンを形成する“場”を設計したい。
l科学技術館での展示に同期したプロジェクトや講演会の実施
Ø人を中心にした核エネルギーに関する科学技術史(マルチメディア型, VR、AR、HPC等々、情報処理技術を駆使したソフトウェア開発、人間の存在を理解するためのビッグバンから除染・廃棄物処理技術までのブラウザー用コンンテンツ開発)。未来への希望を約束する迫力のあるコンテンツの準備のためには機動力のある作業チームが必要。
例えば、ChronoZoom(Microsoft)はカリフォルニア大学バークレイ校、モスクワ大学、ジョンホプキンス大学による共同研究の成果である。国連大学のような場で国際プロジェクトが展開できないか?⇒最終的には核エネルギーを軸にしたバーチャルエンジニアリングの展開、従前の規制体制を超えるレギュラとリーサイエンスの推進
Ø原子炉の科学と技術のオムニバス展示(原子核から環境、鉱山から廃棄物、元素戦略、エネルギー戦略、地政学、大規模人工物の技術、・・・、医学応用、農学応用他)
Ø地域とともに苦楽を共にしてきた原子力施設立地地域の歴史のマルチメディア展(写真、映像、記録、データ、実物展示)、地域とともに歩む原子力に関する魅力的なアジェンダの展示。例えば、式年遷宮における技術継承をモチーフにした核に関する科学技術の再整理—
Ø世界の原子力
Ø福島第一の状況報告
Ø社会の動き 例。映像アーカイブ+debategraph(事例添付、複数の分野にまたがる専門家が建設的な議論を実施するための可視化ツール)
Øデジタルアーカイブ
Øデータジャーナル
Ø最終的には、科学技術館、国立科学博物館、未来館が共同したFUKUSHIMA MUSEUMの設立、運営